新築マンション市場は、近年その価格が高騰し続けています。
特に都心部における駅近の物件は、その需要が高まり続けています。
なぜなら、これらの物件は高価でもありながら、職場や生活の施設にアクセスが容易で、子育て世代にとって理想的な環境を提供しているからです。
本記事では新築マンション市場の高騰について、最新の動向も予測しながらお話していきます。
新築マンション購入を検討されている方は、ぜひ最後までご覧ください。
パワーカップルが牽引する新築マンション市場の価格急上昇
新築マンション市場は、過去数年間でバブル期以来の高値を記録しています。
令和５年の近畿地域では、１戸当たりの平均価格が前年比０.７％増の４６６６万円に達し、バブル期の水準を超えました。
特に京都市や神戸市では価格の上昇が顕著であり、大阪市も再開発地域でのタワーマンションの発売などにより上昇傾向にあります。
この価格上昇の背景には、資材価格の高騰や、夫婦共働き世帯の増加などが挙げられます。
昔とは異なり、今では夫婦共に正社員で長時間働くことが一般的であり、そのために通勤が便利な駅近の物件が求められています。
これにより、新築マンション市場ではパワーカップルが購入主体となり、価格の上昇を引き起こしています。
パワーカップルとは？夫婦の収入合算が拓く新たな住宅選択肢
パワーカップルという言葉は、共働き夫婦が増えた現代社会において、特に高収入を得る夫婦を指す言葉です。
このパワーカップルが注目される理由の一つに、住宅ローンを組む際のメリットが挙げられます。
夫婦2人の収入を合算することで、より高額な住宅ローンを組むことができ、その結果、より広い範囲のマンションを選択することが可能です。
パワーカップルの定義については、明確な基準が存在しませんが、いくつかの研究機関がそれぞれの定義を提示しています。
たとえば、三菱総合研究所によれば、パワーカップルの世帯年収は1,000万円以上とされており、夫が600万円以上、妻が400万円以上の年収であるとされています。
一方、ニッセイ基礎研究所の定義では、世帯年収が1,400万円以上であり、夫と妻それぞれが700万円以上の年収を得ているとされています。
厚生労働省の調査によれば、2022年時点で1,000万円以上の世帯所得を得ている世帯は全体の約12%に達し、1,400万円以上の世帯所得を得ている世帯は約5%になります。
これらの数字からも、パワーカップルの世帯年収が全体の一部を占めることが分かります。
このように、パワーカップルは高収入を得る夫婦を指し、その世帯年収は一定の基準を満たすものとされています。
彼らが住宅ローンを組む際には、より大きな範囲のマンションを選択することができる一方で、その収入に見合った返済計画を立てることが重要です。
都心vs. 郊外！需要シフトと不動産企業の地域拡大競争
一方で、需要の変化により新築マンションの発売戸数は減少傾向にあります。
郊外型のマンションなどに対する需要が減少している一方で、都心部の物件に対する需要が高まっています。少子高齢化もこの傾向を後押ししており、子育て世帯や若い夫婦が新築マンションの主な購入層といえるでしょう。
また、都心部での優良な物件を開発できる土地が限られているため、関西を基盤とする不動産企業は首都圏や海外での事業展開を加速させています。
電力や電鉄などのグループ全体の経営基盤が強固な企業は、特に積極的に事業拡大を図っているようです。
一方で、他地域から関西に進出する不動産企業も目立ち始めており、競争がますます激化しています。
2024年の新築マンション市場とは？金融政策と為替の影響を探る
2024年も金融緩和政策の維持が予想されます。
過去数年間にわたって続いた金融緩和は、低金利環境を維持し、新築マンションの需要を支えてきました。
そのため、2024年も低金利が続くことで、住宅ローンの利率が低水準を維持し、新築マンション市場の活況が続くでしょう。
また、為替相場についても注視が必要です。
円安が続けば、輸入建築資材の高騰が引き続き建築コストを押し上げることが考えられます。
一方で円高に転じれば、建築コストが抑えられ、新築マンションの価格も抑制される可能性があるでしょう。
これにより、住宅市場全体の価格動向に影響を与えることが予想されます。
また、2024年においても、外国人投資家の動向が重要なポイントです。
円高が続く場合、外国人投資家の新規参入が抑制される可能性があります。
逆に円安が続く場合には、外国人投資家の需要が高まり、マンション市場にプラスの影響を与えることが期待されるでしょう。
さらに、2024年には国内外の経済情勢や政治情勢によってもマンション市場に影響が及ぶと考えられます。
景気回復が継続し、雇用情勢が改善すれば、住宅需要が高まり、新築マンション市場も拡大する可能性があるといえるでしょう。
一方で、景気後退や不確実な政治情勢が続く場合には、住宅需要が鈍化し、市場の動きに慎重な姿勢が求められるといえます。
2024年の新築マンション市場は、金融政策や為替相場、国内外の経済情勢など様々な要因によって影響を受けます。
そのため、市場の動向を注意深く観察し、自身の資産計画に適した判断を行うことが重要です。
変化する新築マンション市場と競争に見る展望
新築マンション市場は価格上昇や需要の変化、不動産企業間の競争などさまざまな要因によって大きく変化しています。
今後も都心部の物件や海外での事業展開が注目される中、需要の動向や市場の変化に敏感に対応していくことが重要です。
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